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ポンジー・スキーム


 中野剛志氏の新書。ブコメでお二方から、これ読んでますよ~というご報告を頂きまして(なぜか)我が事のように喜んでおります。ありがとうございます!
今後とも中野師匠[要出典]をよろしくです!


 さて、この本の第一章に、破綻を免れないような信用度の低い金融状態、という意味の「ポンジー金融」という用語が出てきます。以下、一部抜粋します。

ポンジー金融とは、営業活動からのキャッシュフローにより既存の債務の元本の返済や利息の支払いをすることすらできないような関係のことである。従って、ポンジー金融の企業は、資産を売却するか、借り入れを行って、利息を払ったり、株式の配当を支払ったりせざるをえなくなるため、この企業の純資産額は低下する一方で債務は拡大する。

「資本主義の予言者たち」 P.81より


 こんなの企業としてあり得ないだろ、なんで?って感じですよね。
「ポンジー金融」の語源は「ポンジー・スキーム」という詐欺の手口です。

本の中ではあまり詳しく触れられていなかったので、今回はこの「ポンジー・スキーム」について具体的に考察してみます。


以下の記事とも関連します。


株式投資とは何だろうか - 強靱化のすすめ
 

マネーゲーム 実践編 - 強靱化のすすめ


予備知識として、特に上の方の「株式投資とは何だろうか」
は必ず抑えておいて下さいね。


ポンジー・スキームとは?

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Charles Ponzi (1882~1949)


ポンジー・スキーム | 用語集 | FXCMジャパン証券


ポンジー・スキーム(Ponzi scheme)とは、異常に高いリターンを謳って出資者から資金を集め、その資金を使ってその後に続く投資家に利益を配分する、といった資金操作を繰り返す詐欺の一形態である。
一種の自転車操業であり、出資を煽って新規の投資家を無限に呼び込まなければ、必ずどこかで破綻する。

(上記、FXCMジャパン証券の記事より抜粋)


ポンジ・スキーム - Wikipedia(こちらの方がより詳しく書いてあります)


 ポン爺さん、ひどいなあ!詐欺じゃねえか!必ず破綻するって!?

そりゃそうですよね。後から参加した人のカネが、前の参加者の「配当金」になっちゃうんだから。なんの付加価値も生み出していないし。破綻するに決まってますよねえ!!


というわけで、ポンジー・スキームのしくみ自体は非常に単純です。

株式市場では

 さてちょっと翻りまして、上で紹介した自己記事で、私は2013年に株や先物で儲けた話を書きました。いやあよかったよかった。一体この儲けたカネはどこから来たのでしょうか。

・配当金?
 私は主に「ノーロードインデックスファンド」のスイングトレードをしていたので、企業からの配当金はありません。ファンド会社が受け取っているはずですが、分配金はゼロでした。ファンド評価額には含まれているのでしょうが、はっきりしません。必ず「配当落ち」ってのもあるしね……微々たるモノでしょう。


 よって、デイトレードスイングトレードでは、実質的にほぼ配当金は無関係です。あと私がやっていたのは先物取引ですが、これは配当はありません。こういう「デリバティブ金融商品」ってのは本当に実体がなにもありませんので。当然ですね。


 これ、ごく簡単に言えば、昨日500万円で買ったファンド先物が今日505万円で売れた、みたいなことを延々と繰り返していたわけです。この例なら、この5万円の利益は、私の後に買った奴から来たカネです。セカンダリ市場は全てこれ。デイトレーダーとかヘッジファンドの通貨投機なんかもこんなのばっかり。


 株式市場とか先物市場とかの「市場」そのものは、いっさいの付加価値を生み出さない。前の参加者が次の参加者に、ただひたすら権利を転売していくだけ。まあ、ポンジー・スキームと違って、先に買った方が得するとは限りませんが。タイミング次第です。

 で、株式の場合、買う人が増え、入ってくるお金が増えている間は値は上がっていくけれど、参加者も増えなくなり、これ以上はお金が増えなくなくなりそうだ、と予測されると、途端に暴落が始まります。買い手が付かなくなり、株を最後まで持っていた奴が丸損します。っていうか、「空売り」を仕掛けられてしまうので、株をただ持っている、というだけでムリヤリ削り取られ、むしり取られていくのです。暴落は止まりません。

 「ババ抜き」と同じです。最後まで持っていた奴が、他の奴らに配当を支払って大損する形式なのです。ええ、2008年の私のことですよ。


ポンジー・スキームとそっくりですね。ここでゲームオーバーとなります。そしてポンジー・スキーム市場はリセットされたかの如く、知らぬ間にゆっくりと再スタートします。


 さあ、2015年3月の日経平均株価は19000に届きそうな勢い。なんと15年ぶりの高値だそうです。今の時点でこれを買い支えている主力は日銀と年金基金です。そして日本の市場で取引している奴の70%は外国人投資家。これってつまり、日銀と年金を使って「外国人投資家」に配当金を支払うことにより株価を維持している、なんて図式になってない?


身を削って配当金を支払うってのは、中野氏の曰く「ポンジー金融の企業」です。
もう一度上の方に戻って、「資本主義の予言者たち」の引用文を読み返してみて下さい。
これなんか、今の日本の「市場」を説明しているような気が、してきませんか?

日本は、ポンジー金融の国家?


やたら「株価」にこだわり続ける安倍首相。実はポン爺さんと同じ事してませんかね?
果たして中身はあるんでしょうか。

Buy my Abenomics!



202X年、年金基金は破綻状態に。

ならなければいいんですけどねえ。