生産性と効率化の誤謬

連投。はてなユーザーなら誰しも名前くらいは知ってる有名ブログ。
近頃はいよいよ「読む価値がない」とか「オワコン」だとかで話題沸騰。
最終章を迎えているようだ。何度目だ。


cild.hatenablog.com


 タイトルに釣られてまたまたついつい見に行ってしまった。逆のこと書いてんじゃねーの?なんて思いながら。なかなか面白かったです。ブコメで「逆」とか書いてる人がいたけど。逆なんだよね。今の世の中は逆なんだ。

 いくら「改革」をやっても「最先端の経済学」を導入しても、ちっとも「日本」が良くならないのは「人間」が間違っているから。「経済学」の方が正しい。だから「人間」はもっと「経済学」に合わせなくちゃいけない。「合理的経済主体」にならなくちゃいけない。そうすっとまあ、チルドさんが書いてるみないなことになるわけですな。


 先般の「シーケンサ」の記事に書いたとおり、私はファクトリオートメーションの仕事をやってる。最近は自動車部品の自動製造機械が多い。自動生産機械を製作すれば、その分雇用は減る。5人の作業員が2人になったり。しかも機械は24時間動かすことができる。電気代だけで。ランニングコストだけなら時間あたり数十円で済んでしまう。自動機は奴隷よりも優れた「労働力」なんだよね。

 でも人は頑張ってもせいぜい12時間くらい。なので機械に合わせて二交代で勤務したり。作業者のランニングコストは時給千円としたら、自動機の数十倍。装置によっては百倍以上になる。機械に比べて高すぎる。


 実は「日本」の「労働生産性」は非常に低い。上で紹介した記事にあるように、経済効率だとか生産機械に「人間」が合わせて24時間体制で働いているから。で、日本の労働単価は世界水準からすると高い。から非常に無駄が多く見える。


とまあ、そんな考え方は間違っているとは思うが。


 でも正しいのは「経済学」の方なのだ。間違っているのは人間の方なのだ。何もかも産業化するべきなのだ。それが最新の経済学なのだ。TPPは正しいのだ。全ての効用が最大化され、最高の均衡点に到達するその日まで、一億総奴隷となるその日まで「構造改革」は続くのである。



※ 私が勝手に思っている「散るろぐ」のテーマ曲です。
Simon&Garfunkelの1970年のテンミリオンヒットアルバム「明日に掛ける橋」より。

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ページタイトルが妙ですが……和訳は真面目に秀逸だと思うので、読んでみてください。
 
note.chiebukuro.yahoo.co.jp

明日に架ける橋

明日に架ける橋