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道徳の教科書問題

 最近モヤっとして、なんか書こうと思ったけど何もしてない件がいくつか。
プライオリティの高い順に、

① 道徳の教科書問題について
② インターネットで「死ぬ~」とか言うことについて
けものフレンズ人気や批判について


 もやっと感じた事を文章化してみるってのは、なかなか良いこと、大事なことだと思うのだけれど意外と大変なんだよね。なので誰か得意な人がやってくれたらいいのに。それを読んでなるほど~、ってのが楽ちんで良いんだが。最近はウォッチャー系の人は忙しいのか疲れたのか飽きたのかイマイチ元気が無いようだ。人生のリソースは限られてるし仕方ないな。読みたい感じのが出てこないし、とりあえず自分で書いてみよう。


今回は道徳の教科書問題。

b.hatena.ne.jp

まず僕が思ったのは、仕事の流れとしてはごく普通だということ。

文科省が教科書の仕様を出す
② 仕様に従ってメーカーが教科書をつくる
③ できあがった教科書が仕様通りか、文科省が確認する。
④ 問題なければOK、仕様に不足が合ったらその点を指摘して差し戻し
⑤ メーカが修正し再提出。④に戻る。

どう考えても普通だ。これ自体は仕事として当たり前の流れだ。しかも文科省は具体的な内容には触れていない。あくまで仕様書との照合結果だけ。なので「パン屋→和菓子屋」なんていういい加減な対応をしたのはメーカーサイドの問題。こんないい加減な仕事でOKにしてしまうなんて文科省もいい加減だと思うが、内容について具体的にとやかく言うと色々と面倒なのでOKにしてしまったんだろう。朝日に叩かれるからね。まあ、口出さなくても結局は叩かれるんだがな。


客観的な情報から察するにはこんなもんだろう。今回は結構な騒ぎになったので、来年以降は、メーカーはもう少しマジメに出してくるでしょう。そういう意味では騒いだ意味はあったと思うが。

私には、メーカーはとてもいい加減な仕事をしている、文科省もマジメに指導する気がない(事なかれ主義のためか)、という風に見えた。



 がしかし、相も変わらず、行政機関には巨悪が潜んでいる、悪辣なる陰謀が渦巻いている、という前提で頭ごなしに叩いている人が多く、なんだかなーと思った。もちろんそういう要素が皆無だとは言わないが。あそこまで行くとネトウヨの徹底した「在日鮮人悪玉論」と変わらない気がするんだよな。あれも完全なる嘘ではない。彼らは本気で「日本は在日鮮人に支配されている」と思っているからね。


 とにかく個別の仕事としての手順は他には踏みようがない。批判サイドは話がとっちらかって、何が問題で、どう対策するのが良いのか、何を言っているのかよく見えなかった。


例えば、①提示しているスペックがダメ、という。

 それは単に自分好みじゃない、というだけでは?もっとリベラルっぽくないとダメ、保守っぽいのはダメ、みたいなね。おれは保守っぽい方が好みだがな。

確かどこかへリンクを張って、人権とか平等とか民主主義とかが入ってないから危険!とかいう人もいたな。へーそうなの?それは面白いな、とか思って文科省の仕様書を見に行ったけど。全部入ってたよ。


或いは、教科書の検定自体がダメ、だという。

 要するに細かい仕様を出すのがダメだということか。それとも仕様書自体を出すな、ということか。もっとメーカーサイドに自由にやってもらうべき、というような。そんなこと言ってると、例えば扶桑社みたいのが「教育勅語」に沿ったような道徳の教科書を出してきても文句を言えなくなるけど良いのかな。やっぱり単にリベラルっぽいのが好みってことなんじゃないの。やっぱり検定自体は必要?とにかく俺に口出しさせろってこと?


教科書を文科省が設計しないなら誰が設計する?必要ない?



 こういうの、最初は「個別案件」だけ問題にしてたのが、反論が出たり旗色が悪くなってくると「姿勢」とか「構造」だとか、主語がでかくなったり精神論になったりして、話がどんどんとっちらかっていくんだよな。豊洲問題みたいに。


 もっと、攻めどころとか落としどころとかをはっきりさせた方が良いよ朝日は。とにかく叩けばいいとか足引っ張ればいいとかなってない?政権交代での失敗の反省が無い。そんなだから自民党や阿倍さんが調子に乗るんだろう。しっかりしてくれよ。



 ところでまー、道徳ってのはマジメに考えると非常に難しいので、学校で一律に教える、っつーのは無理があるのかも知れないね。やめた方がいいんじゃね、という気もする。


 道徳の概念ってのは、実は本当は本来は保守思想からしか出てこない。「人権」とか「自由主義」とか「民主主義」には、原則として「道徳」の概念がありません。むしろ道徳とは相反してしまう事柄もある。ついでに言ってしまえば前回記事にも関連するけれど安倍首相も自由民主党も「自由主義」と「民主主義」を重んずる、保守主義とは異なる連中です。特に阿倍さんは保守思想など全く眼中にない革新派です。ので道徳が分かっているのかは大いに疑問です。そこは皆さん良く覚えて置いてください。


 例えば「人権」「平等」「自由」「法理」などの概念では「なぜ人を殺してはいけないのか」をうまく説明できない。それでいいのかどうか。それでいいなら道徳は必要ない。これもう少しやった方がいい気がするけれど……難しい。俺には荷が重いな。LGBTなんかもそう。道徳ではなく人権と自由の問題。道徳はポリコレでは説明できないし、むしろ相反することもある。どうやって教育するのか。っていうか教育する側がちゃんと分かってるの?っていう。現代では非常にやっかいな問題。

別件

 あともう一つ、どうしよう。冒頭で挙げた②「死ぬ~」は、北条さんのことですが。今年も懲りずにやってる人がチラホラ。盛り上がってない。いいことだ。去年は酷いことになったし。でもまあ、ウチでやるほどのことでもないか。哲学的に取り上げると面白くなるかも知れないんだが。これも難しい。考え中。

「日本の保守」のダメなところ 4つ

久々に柴山桂太さん登場!
 
www.youtube.com

 これは面白い!超オススメだ!20分くらいですし、ぜひ見てみてください!
特に動画中盤くらいの、佐伯啓思さんのプラトン哲学の話が面白すぎるう!あとはポリティカルコレクトネスの話ね。
いやあ笑ってしまった。いや笑ってる場合じゃないんだけれど。もう笑うしかないな。
トランプ大統領の何が凄いのかがよくわかりました。


さあてもう一つ、こちらはオススメしない動画!
3時間もあるし!
 
www.youtube.com

パネリストは以下の5名

小堀桂一郎さん
古森義久さん
西岡力さん
用田和仁さん(元陸上自衛隊西部方面総監)
佐藤健志さん


 佐藤健志さんが出ていたのと、今回はメンバー5人であり、いつもより少ない分、より突っ込んだ議論になるんじゃないかと期待して見たのだが。とても残念な内容だ。今の日本の保守派のダメなところがよく出ていると思う。まあ、保守というより「反左翼」(=「右翼」)でしかないのだが。


テーマである「どこまで自立したか?日本」という点で見どころは無いが、メタ視点で「日本の保守の欠陥とは何だ?」を考えるなら、なかなかいい教材である。


私が感じた問題点4つ、取り急ぎ挙げておきます。

経世済民が分からない

 これが保守派の最大の問題。「安全保障」とは「国防」だけのことではなく、身近なところでは、安定的な「治山治水」と「食糧確保」と「燃料確保」などが国民の安全確保には重要だ。日本とは、世界三位のGDPがあり、1億以上もの人間が住んでいるという、実は世界有数の大国である。そんな国が食料自給率はカロリーベースで30%以下、エネルギーは6%(意外とあるか?)。備蓄も危ういし、頻度に対して災害にも弱い。効率ばかり重視してRedundancyに整備されていない。ダムなんかも建設50年も経って、老朽化したり保水力が落ちてきたりしている。インフラの老朽化も目立ってきた。

つまり、国土強靱化が大事なのですが。


 このように、国内には様々な問題があるにも関わらず、この話をしたのは佐藤さんだけ。大概の人は興味なさそう。まあ用田さんは元自衛官だし、国防の話をするのが当然なのですが、この人だけは「国土強靱化」を口にしていた。さすがだな。しかし古森さん小堀さんはジャーナリストだったり学者だったり、なんだけどな。

 国内の様々な問題に目が向いている人はいなかった。アメリカと中国と北鮮の話ばっかり。国内と言えばせいぜい左翼批判しかない。まずはもっと自国の問題を直視すべきではないのか。これでは「保守」は金持ち道楽、余裕ある人の政治ごっこなんて思われかねない。もちろん、そんなわけ無いというのは分かっていますが、保守派はもっと国内、庶民に目を向けなければイカンだろう。

② 3P理論が分からない

 伊藤貫さんが言ってたアレね。
① Philosophical Levelの話
② Paradigm Levelの話
③ Policy Level の話

 「日本人は③Policy Levelの細かい話が大好き。でも残念ながら②Paradigmの問題が全く分からない、興味がない人が多い。①Philosophical な話も同様、現実レベルに結びつけて考えることができない」というような。これがそのまんま出てた。


 今回のテーマからしてPhilosophicalな話が中心になるのかと思いきや。この辺について佐藤さんが真っ向から論じようとしたら……なんと、そんな話をしても無意味だ無駄だ、むしろ有害だからやめろと。小森さん。Policy Levelの細かい話は大好きだが、「Paradigm的におかしくね?」みたいな話をされると、とたんに興味を失ってイライラする。

 ここの問題意識を持っていたのは佐藤さんの他ではやっぱり用田さん。他の人は、問題はないとか、或いは些末な話だ、興味ない、どうでもいいとか。問題意識はあったとしても、何かズレてるというか。

③ 全く先が見通せていない(そんな奴らが保守を名乗っていいのか?)

 もうアメリカ一極支配は終わりの終わりを迎えつつある。この認識が日本は非常に遅れているのだが、保守も酷い。世界はもう既にウェストファリア体制に移行しつつある。これを言っているのは、エマニュエル・トッド氏、佐伯啓思氏、伊藤貫氏、中野剛志氏ら。ワシントンコンセンサスとポリコレによりアメリカの自己崩壊は加速し、来るところまで来た、限界まで来た、が故にトランプ大統領のような人が出てきたのだ、という認識が無い……

 それどころか、なんと今後もアメリカにつき従ってさえいれば安泰なのだ、それが日本の正義なのだ。と言って未だ冷戦構造にしがみつくとは。これは酷い。

④-1 アイデンティティの薄っぺらさ

 「保守派」にとって最も大事な問題と思っていたが……ホントに酷いな。唖然とした。開いた口がふさがらない、とはこのことだ。まあ、あんまりイラついたことを強調すると、保守派の人と話が出来なくなってしまうから冷静にやらねばならんのだけれど。

 西岡さん。「日本は冷戦に勝利した」と言うが。
「自由と民主主義」の勝利。日本は戦勝国なのだ。これが日本のアイデンティティなのだという。敗れたソビエト連邦、中国、北鮮らよりも、日本は道義的に優っていたのだ。これからは道義的に劣った共産国の残滓、中華や北鮮を成敗するのだ。

 小森さんは「アメリカの秩序に挑戦するけしからん中国と北朝鮮」という言い方をしていたけれど。すげーなこの人ホントに日本人なの?ちょっと信じられない。アメリカ人がアメリカの話をしているようにしか聞こえなかった。アーミテージ(Armitage)かよ。さんざんアメリカの都合を語った挙げ句、結局のところ、日本はアメリカの手となり足となるのがベスト、としか言ってないのが分かっているのだろうか。それが日本のアイデンティティ。ていうか、そんなことに興味ないし。

④-2 アイデンティティまでアメリカ依存

 GHQ総司令官マッカーサー将軍の曰く、第二次大戦では日本は自衛のための戦争をしたのだ、とか。ソビエトとの対立が激化し、朝鮮戦争、東西冷戦へと移行すると、「アメリカが日本と戦ったのは誤りだった」と言ったとか。あとはフーバー大統領のルーズベルト大統領批判を持ち出して日本を擁護するとか。

 これらをもって「日本の戦争は道義的に間違っていなかった」という論法に持って行くのだけれど。

 これも伊藤貫さんが言ってた件で「マッカーサーごときに日本の何が分かるってんだ」っていうアレ。俺もそう思う。日本のアイデンティティや道義を考えるときに、何で「アメリカ大統領」や「占領軍司令官」など、いちいちアメリカ人を持ち出すのだ。何で占領下で有り難く押し頂いた「自由と民主主義」をよりどころにするのだ。アメリカ様がそう仰っているからだと?マッカーサーのご都合主義が日本のアイデンティティだと?


貴様らそれでも日本人かーっ!!

これがいわゆる「親米保守」ないし「信米保守」*1ないし「従米保守」*2。まあ「属米」でも「隷米」でもいいけれど。日本のアイデンティティも道議もアメリカ依存だなんて。いったいどこの国の人なんだ。
 
 「日本のアイデンティティ」としては、あまりにも薄っぺらいのではないか。有史1500年、国としては2000年、神話では2700年近い歴史があるんだがな。

いやまあ、どうでもいい話なんでしょうけれど。
とまあ、今回はこんなもん。

今後の課題

 さてさて厳密には「皇暦2677年の歴史を持つ国」という日本。これを言うのも「保守」の奴らですが、でもこれは「親米保守」よりも「反米保守」系が多い。今回のパネリストにはいなかったようだけれど、司会の水島総さんが典型。こちらはこちらでまたアイデンティティの問題を抱えている。


 佐藤さんの論説によると、日本の政治流派は大きく3つに分けられる。「親米保守」「反米保守」「左翼リベラル」という感じ。「日本人の道義」という視点で見ると、実はどこも同じような問題に行き着くという。


近々こちらの問題もやってみましょうか。
 

*1:「信米保守」と言ったのは中野剛志さん

*2:「従米保守」と言ったのは伊藤貫さん

アメリカのシリア攻撃などについて

大した情報が無いので、とりあえずのメモです。

アメリカのシリア攻撃、空母カールビンソンの南シナ海への展開ついて。


ネトウヨが喜んでいる。北鮮や中国に対する威嚇だと。なんだかなあ。他力本願にもほどがある。もし実際に朝鮮半島で戦争になったら日本にも火の粉が飛んでくる。ミサイルが撃ち込まれるかもしれないし、難民も大量にやってくる。分かってんのかな。

 北鮮だけではなく中露へのプレッシャーなのか。マジメにやれという。地域覇権国としてロシアと中国を容認しないとアメリカは立ち行かないのだが。


〇 北鮮が、イラクやシリアやアフガンやイエメンのようにならないのは、結局は核ミサイル所有が戦争抑止になっているためだ。やはり核保有はアメリカの侵略阻止には絶大な効果を発揮する。アメリカが本気で北鮮をどうにかしようとするならCIAによる工作になると思うが、今のところアメリカの狙いはよく分からない。


〇 表立ってシリアを叩きにいったのは意外だった。これも意図がよく分からない。戦争に関する情報なんてプロパガンダばっかりだし、毒ガス情報も鵜呑みにしていいものやら疑問は残る(デマだ!という意味ではないです)。ロシアとの関係も悪化しそうだし。ロシアに甘いと見られていたトランプ大統領だったが。


〇 シリア政府軍にやられているのは恐らくISIL(イスラム国)やAl Qaeda(アルカイダ)系の組織ではないだろうか。そういうのはご都合主義的に黙認するのがアメリカのやり方だった。ISILだって、そもそもアメリカは口先ばかりでマジメに叩く気があるのか疑わしかった。ISILを攻撃するフリをして実はシリア政府軍を叩いていた、とも言われる。ISILをマジメに叩いていたのは実はロシアだけではないのか。


〇 以前にも書いたけれどISILのバックにはサウジアラビアがいる。組織の成立に関してはイスラエル(MOSSAD)も支援していたようだし、CIAも後押ししていたのではないか、という指摘もある。まあこういうのは陰謀論っぽいので、素人は話半分以下で考えるべきところではあるけれど。育てておいて言うこと聞かなくなってしまって、やむを得ず叩きにまわったパターン。「オイルメジャーの暗躍」を指摘する向きもあるがそれはどうかね。今では大した力はないと思われる。


〇 まあ、こういう陰謀論っぽいものを得意げに語る、ないし騙るのはマヌケ丸出しなんだけれども。でも表面に出てくるニュースだけ鵜呑みにするのはマズいよ。必ず何らかの色が付いているので、何色の情報かはよく見極めるべし。単純に「テロに屈しない」「平和的解決」「自己責任」「差別はダメ」「難民救済」とかだけで終わりってのもどうかと。少なくとも欧米はISIL系の組織をずっと放置していたことは知っておくべきだ。あんまりナイーブに情報に接しないことが肝要である。ある種の「情弱」であり思考停止。


〇 ああところで。
「情弱」って「情報弱者」ではなく「情緒弱者」の略らしいよ。(佐藤建志氏の曰く)
イメージ戦略やプロパガンダに弱く、すぐ感情的になって、ロジカルな議論や判断ができない、のが「情弱」なんだとか。


〇 とにかくいったん強気に出て、戻しながら落とし所に持って行くのがトランプ大統領のやり方らしい。ああ見えて、実はいつも落とし所はキッチリ想定しているようだし、そこまで心配しなくてもいいのだろうか。とりあえず強気に三歩出ておいて二歩下がる。想定通り、というようなパターンがお約束のようだ。


〇 今後アメリカが、シリア政府軍、ヒズボラ、イランなど、シーア派系の組織を強硬に叩きに行くようなら要注意だ。イラク新政府もはしごを外された格好になる。ネオコンイスラエルロビーの影響が強いのかもしれない。またラムズフェルドみたいな人が出てくるんだろうか。アメリカがユダヤに乗っ取られているう~、なんて、それこぞ陰謀論者だがな。

いよいよ「アメリカ一極支配の終わり」の終わりか。


〇 なにか新情報や新たな動きがあったら、また書きます。


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