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Group of Seven

 さて、おまちかね。中野学校の宿題・回答編です。ですが、その前に。ちょうどウクライナ問題に関して、G7 の会合がありましたので、その話題に軽く触れておきましょう。
 
 G7て、なんの略だか忘れてしまっていたので今、調べてみたんですが、「Group of Seven」だったんですね。マスコミ報道の見出しを見る限りでは、各社によって結構バラバラな評価です。対照的なのがこの二つ。(タイトルだけ分かっていただければOK、リンク先は見なくていいです。どうせ大したことは書いていないでしょう)
 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014060602000143.html


 
東京新聞はアンチ風、産経は安倍マンセー提灯記事。どちらも相変わらずです。笑えます。他の新聞社も一応ざっくりと確認しましたが、朝日新聞が割と冷静な感じでしょうか。
いやあしかし、G7って、日米以外の国は、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、カナダ、なんですってよ。なんか空しい集まりです。うーん、失礼を承知で、言わせて下さい、言わずにはいられません。ユーロを牛耳っているドイツはまだしも、日本、イギリス、カナダ、フランス、イタリアって……ザコ過ぎでしょ!一体なんの「Group」なんだ!?日英はまだマシな気もするが、他の三カ国って、世界的に見ても、全く存在感無いし。フランス?イタリア?ご冗談でしょ。中国やロシアのような大国に、どんな影響力があるというのでしょう。でも、何もしないよりは、いくらかはマシなのでしょうか。
 
 こんなザコどもの「宣言」なるものが、武力行使をグレーなレベルにコントロールしながら版図拡大を試みるロシアや中国に対する抑止力になるのか。そもそも国連常任理事五カ国のうちの、二つの国がアメリカに逆らっている状況です。

 ユーロってのも全く一枚岩でもないし。というより、今後はもう、分解の方向に進んでいくことでしょう。三〇年後には、完全にバラバラになっているかも知れませんね。
グローバリズム」により「国民主権」を奪われた挙げ句、失業や貧困にあえぐヨーロッパ各国では「民主主義」を取り戻すための戦いが始まっています。ナショナリズムを標榜する「極右政党」とレッテルを貼られている政治勢力が各国で大躍進中。安倍首相の言葉を借りるなら、ユーロ圏におけるグローバリズム崩壊は、まさに「歴史の必然です」。そしてナショナリズムの台頭は、各国の「国家百年の計です」。

 そしてプーチン大統領は「グローバリズム」或いはウォール街の「投機筋」から、祖国ロシア、ウクライナを守ろうとしている。これはナショナリストとしての戦いです。私はそう思っています。G8+中国のうちで、最も正しい指導者がプーチン大統領、最も間違っているのが安倍首相ではないでしょうか。まあ、ロシア以外は、どこもたいしたことなさそうですけど。オバマ、オランド、安倍ってのは随分と期待されていたのに。残念です。「国民主権」という日本国民の「既得権益」を安倍ドリルで破壊しようと目論む安倍首相。ダメだ……早くなんとかしないと…… う~ん、最近私、安倍さんを嫌い過ぎでしょうかね。


 前置きは以上です。では回答編に行きましょう。
 
一応元ネタ、中西氏の記事を再掲載。
クリミアと尖閣は表裏一体 日米同盟の緊密化が世界秩序を維持する WEDGE Infinity(ウェッジ)

まず、総論として

 私がこの中西氏の見解で、非常に不満な点が二つあります。一つは「イデオロギー」の視点、もう一つは「経世済民」の視点で、この二つがあまり検討されていないように見受けられます。歴史家や軍事安全保障の専門家では割とありがちです。特に経済は重要な事項であるにもかかわらず、単なる自然現象の一部、のように見られているのか、非常に軽視される傾向あるように思います。
 それ故なのでしょうか、ソビエト連邦が健在だった時代の、東西冷戦の図式の延長として、30年前と同じような認識で現在の問題を捉えてしまっており、根本的な見誤りに繋がっていると考えます。ソビエト連邦の後継国ロシア、そして共産党が支配する中華人民共和国を「仮想敵」と見なし、「アカ」や「コミンテルン」と戦う、というような単純な構造に準えるのは、「グローバリズムの罠」に嵌ってしまっています。問題の本質は違う点にある、と考えます。

以下、個別各論に入ります。私が検討した各論は以下の通りです。

① 日米共同声明と日米安保
② 大統領個人の資質の問題なのか
③ アメリカの国益とは
④ 経済学とイデオロギーの視点

① 日米共同声明と日米安保

中西氏によれば、『4月の日米首脳会談において、オバマ氏は米国大統領として尖閣諸島日米安保条約が適用されることを初めて明言した』とあります。(1,4ページ目)他の報道機関でも、同様な表現があったかと思います。これは以下のような解釈です。
 
①「尖閣諸島」は日本の施政下にある ② 日本の施政下は日米安保の対象である → ①+②により、③ 尖閣諸島日米安保の対象である という論法です。オバマ氏が①と②を言ったが故に③が成立する、というものであって、実は③を直接明言したわけではありません。オバマ氏は、現時点では日本の施政下にあるようだ、と認識しているだけに過ぎず「尖閣は日本の領土だ」とは一切言っていないのです。オバマ氏の発言、或いは「日米共同声明」が中国に対する「抑止力」になる、というのは、いくら何でも甘過ぎるのではないかと考えます。
 
さて私と中西氏、どちらの方が屁理屈だ、と思われますか?
 
 これは、南シナ海の事案を鑑みれば解りやすい。中国VSベトナム、フィリピンのパラセル諸島スプラトリー諸島はどうなっているのか。最近激しいですね。ベトナムの漁船がついに沈没したりしているとか。軍艦らしきものも出てはいますが、でもここで起こっているのは軍事衝突ではありません。建前上はとにかく「漁船」と「警察」の小競り合いです。尖閣でもこれと同じ事が想定されていて、早ければ今年の秋口あたりから本格的に始まるかも知れません。台風などに乗じて、偽装漁民が尖閣諸島に押し寄せ、緊急避難と称して上陸を試みる。この試みが成功し、長期間居座られたらどうなるか。日本からは海上保安庁が出て、警察沙汰となるでしょう。(海上保安庁とは、警察の一種であって、軍や自衛隊とは異なります)

こうなった時、尖閣諸島日米安保適用範囲、なので「無人島」に居座る中国人「漁民」をアメリカが空爆する、なんてことはあるのでしょうか?考えるまでもありません。
時既に遅し、です。中国漁民が居座る、元無人島の尖閣諸島はもう「日本の施政下」にある、とは言えない状態になっているのです。数年後には、尖閣諸島は「日米安保」の適用対象外になっていることでしょう。そうなったとしても、日米安保の「適用範囲」の定義というのは、現在と全く変わらないのです。オバマ大統領の仰るとおり、彼の生まれる前から変わっていない。「日本の施政下」という言葉は、どういう意図で使われているのか、よくよく考えてみましょう。


(長くなってきたので、次回に続きます)