読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2013年次 GDP速報

経済学入門
反省しる!

2/25に、GDPに関する記事をあげたのですが、私の勉強不足のため内容に誤りがあり、翌日にいったん削除しました。前回のGDPに関する記事をご覧頂いていた方、大変申し訳ありませんでした。勉強し直しました。ので、大幅改訂版のあげ直しです。
 
元データはこちら、内閣府のサイトです。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/reference1/siryou/2001/sisuu12k.html
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2013/toukei_2013.html

 成長率とは、直前の期と比較して何%変化したか、という値、つまり、1~3月→4~6月→7~9月→10~12月の変化率、ということです。本来は、こういった比較は困難ですよね。例えば、車だったら、3月が一番売れ、4,5月は全然売れない、ボーナス時期はまた売れるとか。或いは灯油やガスのたぐいなら、冬期の方が暖房需要でたくさん売れる、秋にはサンマがたくさん捕れる、とかあり、受給状況は季節によって大きく変動します。ので、1~3月期→4~6期を直接比較するのは無理があります。よってかつては「前年同期比」といって、前年の同じ期と比較してどうか、という統計手法が一般的でした。しかし近年では季節調整という統計方法から「X-12-ARIMAモデル」というのを用いて季節変動を平準化し、いつの時期であろうと直接比較可能になる統計方法が用いられるようになっていたのです。知らなかった……私はそれを数日前まで解っておらず、現在でも「前年同期比」でやっているものだと思い込んでいました。スミマセン……

f:id:fnoithunder:20140301224923g:plain

表1は「原価系列」。季節調整していない、ナマの値、実際に流通しているお金・サービスそのまんまの値です。例えば1~3月期の名目GDPは前期比で1%のマイナス、実質は0%なので前期と同じ、ということになっていますね。これ、前年の10~12月との比較ですが、1~3月は90日間、10~12月は92日間なので、まず単純に2日少ない。ということは、それだけでもう2%強のハンデ。こういった違いも季節調整係数で吸収し平準化。すると、以下、表2のようになります。

f:id:fnoithunder:20140301224558g:plain

原価系列と季節調整系列で随分と違うので、内閣府に出向している財務官僚がなにか悪巧みしているのでは!?なんて疑いの目で見ていました。申し訳ありません。私が無知でした。さらにこちら、表3はマスコミ報道のメインになっている「年率換算」というヤツ。

f:id:fnoithunder:20140301224613g:plain

これは表2の季節調整の結果をまんま4回複利計算した値です。よくよく勉強してみて、理屈は解りました。しかし、実際の年間トータル値と、各四半期毎の年率換算値がかけ離れてしまっていて、イマイチ参考にならないような気がします。

2013年次まとめ

 私なりにまとめてみます。名目GDPとは実際のお金、実質GDPとは実際のモノ・サービス、という意味です。7月以降の後半はやや失速気味ではありますが、名目、実質ともに、年末に掛けて順調に増えています。円安による海外からのコストプッシュがどの程度あるのか、など、本来は緻密な調査が必要ですので、あまり安易なことは言えません。しかし、東日本大震災被災地復興、首都圏の公共投資などで、建設土木業界は活況になり、完全に供給力不足、人手や設備が足りない状態になってきているようで、インフレ傾向は始まっているようです。ただ、業界の方も二十数年間、なんと四半世紀以上にも渡って「公共事業は無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァ!」という具合に叩かれ続けてきたため、ちょっと仕事が増えたからと言って、よーし!設備投資しよう!人を雇おう!という流れには、そりゃ、そう簡単には変わることができません。よって、なかなか人手不足は改善されないようです。といったところが、後半失速気味になっている要因ではないかと。年間では、実質+1.6%に対し名目+1.0%、というのは、簡単に例えると、仕事は1.6%増えたが、給与は1.0%増だった、という意味に取れますので、まだデフレの傾向は終わってはいない、と言えるでしょう。しかし、表2の10~12月期では、ようやく名目GDPのほうが実質GDPの伸びを上回りました。これは画期的でしょう。年初から見れば徐々に、確実に改善傾向にある、というのがこの表から読み取れます。ただ、四月からの消費増税でどうなるか。消費税法案の付則十八条にあった経済成長の目処は「名目3%、実質2%(=インフレ率1%)」でした。年次値は名目1%、実質1.6%なので、まだまだ、といった状況ではあります。はたしていったいどうなることやら。戦々恐々です。

さて次回は大A帝国物語の改訂版です。



経済解説、参考にさせて頂きました。
三橋貴明先生のブログはこちら
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/