本屋に行ってみた

 近頃すっかりROM専ないし月1更新になってしまった。
本屋っつーか、主にラノベ売り場を偵察してきた、って話。


tyoshiki.hatenadiary.com


 ラノベとかよく知らん領域の話なんだけれど、興味深いぞ面白いぞなどと思いつつ、主にtyoshikiさんの記事やらツイートを読んでるだけ。ツイキャス聞いてるだけ。でもROM専で楽しむだけ、というのもなんだかアンフェアな気がしてきて、関連せずとも何かしら自分に書けることを書かねば、などと勝手に思う。のでちょっと書いてみます。
 
 tyoshikiさんのツイキャス面白かったんですが、聞いてて思ったのがですね、この内容でそのままブログ記事にしてしまうのは危なっかしいな、ブログだと数千数万に読まれるだろうし、fujiponさん曰く*1の「ブロガーの業」を背負ってしまうことになるかも……
けれどまあ、単なる愚痴だと本人も仰っていたし、最後まで聞いてたの数名だったし、だったら特に問題もないか。などという私の想いなど黙っていたら届くはずも無く。翌日から関連記事連投。なんだかきょうもえさんみたいになってきてる……まずい、このままではヤツらの餌食に……!やはりきょうもえさんを失ったのは痛いな。フロントラインが大きく後退したのを感じる。これは他人事では無いぞ。とまあ、そんな感じでハラハラしながら、でも、見てるだけ、でした。

お疲れ様でした。



 私、昔は本屋によく行ったんだけれど、老眼度数1.5になってすっかりKindleに移行してしまい、めったに行かなくなってしまった。ラノベも読まないしなあ。というわけで、この件に関しては知見も意見も薄いヤツの話、という前提で、参考までに読んでいただければ幸い。まずは現場を確認しよう、ということで、昨日は視察に行ってみた。

大型店舗

 まずは神奈川県厚木市有隣堂書店に行ってみた。神奈川の「県央地域」では一番大きい書店かな。売り場はフロア5つ。B1Fから4Fまで。1Fが、普通の本というか、流行りの本、各種雑誌など色々、雑多な感じ。B1Fが漫画やらラノベやら。BLもここ。一応、店なりのセンスで「ゾーニング」されている、と言っていいのかな。微妙だな。

 一通り見て回ったが、ラノベ表紙は、まあエロいっちゃあエロいのもあるけれど、そんな「けしからん!」と世間に問題提起するほどではないと思った。内容までエロそう、と感じさせるのは、そんなにはない気がする。読んでないから分からんけど。

個人的には、なんかキモい、と思う絵もあるが。でもこの程度で叩きにいくのはダメだろ、とは思う。狭量すぎる。「ウェストファリア」の教えに反する。「多様性を尊重する」ってのは、歴史的に見れば「むやみに他者を変えようとしてはいけない、自分だけの価値観で他者を殴ってはいけない」という意味、であったことを知るべきだ。
 
※ご参考 「ウェストファリアの教え」とは?
fnoithunder.hatenablog.com


 いやーいやいや、それにしても。BL系の方が圧倒的に、桁違いに過激っす。驚いた。イマドキはこんな感じなのか。二人の男、男ばかりが半裸で恍惚な面持ちでベタベタネチョネチョベタベタ。絡みまくっている。そんなんばっかり。結構な量あるし。まさに、「性的消費の道具として扱われ」ていて「性的に欲望される客体」としてしか男を見てない!と確信してしまう。まあ、読んでないから分からんけど。もしかしたら内容は純愛ものなのかもしれん……これを「けしからん!」「危険だ!」「差別だ!」とか言って殴りに行くのはフィクションと現実の区別がついてない感じ、ではあるしな。

 いやしかし、普通の小中学生の女子が「普通の少女漫画」を買いに来たら、隣の棚にエロエロな本がぎっしり詰まってる状態ってのもどうなんだ。某ホライゾンの表紙なんて気にしとる場合じゃないぞどう考えても。男性であろうシュナムル父さんがBLコーナーを指さして「これ気持ち悪い」と言って、自分の属する性が性的に異様に誇張されて描かれ、ひたすら性的消費の道具として扱われる気持ち悪さ、を感じているだろうことは容易に想像できるし!などと嫌味の一つも言いたくなる罠。だってラノベは所詮は「文学」だけど。BLは「エロ漫画」じゃないか。性的消費そのものなんじゃないの、シュナムル的には。いやまあ私は読んでないから知らんのですが。
 
表紙貼るのはばかられるのでタイトルだけ。Amazonではゾーニングなしだけど。
女性向けエロ漫画大いに結構だがこれでR指定ないのはどうなのだろう?
例えばこんな感じ。気になる方はリンク先をご確認下さい。

雄っぱい・雄尻BL【電子限定版特典付き】 (デイジーコミックス(英和出版社))
妊男~男子校で妊娠した俺。2 (Glanz BL comics)
俺の陥没ちくびが、先輩の舌ピで勃ちました。 (Glanz BL comics)

雄っぱいは英知出版なのか。へー。

小型店舗

もう一軒、個人経営ふうの小さい書店にも行ってみた@座間市。売り場面積は上記の有隣堂の2割以下。店の規模なりに品揃えや在庫が貧弱になった感じ。別に、小規模店舗はエロを強調して生き延びようとしている!なんてことは、いっさい、全くなかった。誰だいい加減なことを言ってるヤツは。

ラノベは書店の真ん中。在庫は少ない。ホライゾンは無かったが。エロそうな表紙のもそれなりにあった。奴隷がどうとかいうの。コレあまりいい感じはしないな。んで量は少ないながらも、しっかりBLコーナーある。相変わらず男同士が激しく絡み合ってる。んで……BLコーナーのすぐ右が少女漫画、左が児童書になってる。う~んこれはマズいかも?



現場からは以上です。






以下、蛇足。

 これについて私が思うのは。「性的消費」とか「性的搾取」とか言っちゃうとね。具体的な産業があるじゃない。SEX産業が。AV産業が。直接消費されている人がいるわけじゃないですか。そっちは放っておいていいのはなんで??ということです。
 貧困やらハラスメントやら脅迫やらで、具体的直接的に傷ついている人がいて、でも声を上げられないような人がいるでしょう。私も詳しく知ってるわけじゃないんですけれど。皆さん知らない訳でもないでしょうに、なぜいっさい触れないのか。

これ、「話題のすり替えだ」など言われそうですが、そうではないです。


 これ結局は「ゾーニング」されてるからでしょう。あるのは皆知ってる。当たり前のように知ってる。誰でも簡単に見れるし、消費することも出来る。でも、見に行かなければ見えないようには(一応)なってる。そのように出来ている。


 あっていいんです。見えなければ。実際に具体的に困っている人、苦しんでいる人には興味ないし。知らないし。見えないからどうでもいいし。単に、自分に見える領域の不愉快、嫌いなものが気にくわない。視界から消し去りたい、っつうだけの話。個人のエゴイズムでしかない。それならそれでいいんです。そう正直に言えばいい。
 のに、なぜ言わない?なんでA6版文庫小説のオマケでしかない「非実在人物の表紙絵」ごときを「性的消費の道具」などと、それっぽいストーリーやら設定やらを付けて殴りにいくの?所詮は個人のエゴでしかないのに、そこから目を背けて「自分の側に正義がある」「正しい」と信じられる?


 で、想定問答なんですけど、これを言うと「お前は何も分かってない。実在とか非実在とか関係ない。子供に対する「教育的配慮」の話をしてるのがなぜわからんのだ馬鹿者。無神経なヤツめ」とかレッテル貼られてしまう。でも、そうだとするなら、やっぱり「性的消費の道具」「おぞましい」などと主張するのはおかしいでしょう。子供への配慮、という趣旨なら「非実在も実在も、エロいのが存在するのは当たり前だし仕方がない。存在するのはかまわないので、教育的配慮として安易には見れないようにすべきでは」といった程度の物言いになるはずなんですよ。しかし、「気持ち悪い」「おぞましい」から撲滅されてしかるべき、という態度になるのはなぜなんだ。これでは「ミサンドリー」だとか、特に男のヲタクを選んで叩いている、とか解釈されてしまうのも仕方がないのでは、てか、実際そうなんでしょ?



 こういうのって実はシュナムルさん一派に限った話ではなく。もっと普遍的な話でして、それこそフランス革命からの伝統、いや、西部邁さんに言わせればきっと、それこそ「メソポタミアの昔から」なのかもしれません。

 こういった歴史や伝統の次元にまで拡大していかないとウチらしくない、っつーか、後出しのくせに新しい知見がないんじゃ書く意味ないじゃん、ていうね。困ったな。

 今回は、「神奈川県央地域の本屋を確認してみた」ってのが新しい知見(といっても大阪と変わらないようですが)、ってことで、この続きは何か書けそうなら書いてみる可能性も皆無ではない、かも知れない。気がしないでも無いような気もする。

~おわり~

*1:いや言い出しっぺはお前の方だろ、と言われそうな気もするが