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日本国憲法は憲法違反ではないか

私、ふのい倉津浦の若き盟友である暴走若人(id:bousouwakoudo)さんからコメントが。以下の記事です。憲法の話。


fnoithunder.hatenablog.com



以下、全文掲載します。

言われていることには全く賛成なのですが、今の安倍政権は本気で憲法九条を変えようとしているのかというと、石破茂さんなどは本気だと思いますが、多くの自民党議員は「今の憲法のままで、いかに良い解釈を行うか」を前提にしていると思います。これは、はっきり言って、護憲をいうあまり「憲法24条で同性婚を認めていないのはおかしい!だけど、憲法は絶対に変えるな!」とかいっている福島瑞穂と同じで、政策論と法理論を混同していると思います。
本来ならば、『日本国憲法』は憲法典ではなく、講和条約であって、自衛権行使を認めた『サンフランシスコ平和条約』と対等の規範である、という「解釈」に立つべきであると思います。


これに対する私の見解、雑感を書こうと思います。憲法には一家言ある暴走若人氏。よく勉強しているし、全力で書かないとな。


 うちの固定読者さんだと、日本国憲法は「無効」の立場の人が多いのかな。とは言っても、改憲派も、護憲派もいらっしゃるでしょう。よくわからんという人も。


立場の違う人でも「お前の考えは気に入らないが、でも読んだ甲斐はあった」と思えるように書きたいぞ。うーん、難しい。

理論上の話

 9割方の憲法学者が、安倍政権解釈改憲はおかしいとか、今話題になっている集団的自衛権違憲だと言っている。もし仮に憲法改正するとしても「憲法の根底を覆すような改正はダメだ」という意見が大勢を占める。憲法とは、行政府に「縛り」をかけて勝手なことをさせない、という機能があるのでそういうことになる。それが学者の見解。


 これに対して暴走若人氏は、「そもそも日本国憲法憲法の体を成していない」という意見。理論的に暴走若人氏は非常に正しいと思います。


 調べると分かりますが、「日本国憲法」は、手続き上は「大日本帝国憲法」を破棄して新しく制定したものではありません。改正という形式を取っています。
 
ね?憲法学者さんの言ってること、いきなりおかしいでしょ?


憲法を根底から覆すような改正はダメだ」って学者さんが言ってるんです。「大日本帝国憲法」を根底から覆すような、全改正みたいな「日本国憲法」はダメなんじゃないのか、というのは現在の憲法学者が言ってる理論で成立します。日本国憲法は無効です。


そもそも昭和20~21年の帝国議会が有効なのかよ。ポツダム宣言下、主権を失った状態で憲法改正とかありえねえよ。国連憲章にも完全に違反してるだろ、とかね。


 本当にこの点、日本は欺瞞に満ちている。例えば日本では8月15日が「終戦記念日」とされていますね。これはただ日本が「もう降参します!」と宣言した日です。戦闘が正式に終了したのは9月2日です。戦勝国側では第二次世界大戦が終わったのは9月2日と考えられています。これも単に戦闘が終了した、という意味です。その後は敗戦処理が行われていますが、これも単に停戦状態だというだけ。生き残った国民全員が捕虜になっていたような状態です。
 
 昭和27年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効されて、ようやく完全に戦争が終結したのです。


 にもかかわらず日本が8月15日だけに拘り、9月2日、4月28日には一切合切、全く目を向けようとしない。これは、「二千年の歴史を持つ神国日本が滅亡し、敵に占領されてしまった」という現実を絶っっ対に認められないからです。


 ……ともかくですね、

 「日本国憲法」は国連憲章の理念からしても、連合国軍による暫定統治のための「占領基本法」だったと解釈した方がいい。ゆえに本来はサンフランシスコ講和条約時に自主的に憲法を制定してしかるべきだった。日本国憲法のままいくのだとしても、改めて議論と手続きをしてしかるべきだった。でもやってない。なにもしていない。暴走若人氏の意見は、そういった事情を鑑みたものと思います。


憲法おかしい派」からすると、黙ってこのまま行く、なにもしない、としてしまった、当時の吉田茂首相はとんでもないヤツなんですが、結局これがその後六十年あまり、概ね普通に受け入れられてしまっています。


 昭和21年の段階では確かにアメリカに押し付けられた。これは占領されてたんだから、まあ、仕方がない。でも講和条約の時に「もう憲法変えたら?」と言われたのに、「いえこのまま行きます」としてしまった。変えなかった。こうなると、必ずしもアメリカに押し付けられた、とは言えなくなります。多くの日本人はこれを問題視していない。或いは目を背けている。そもそも独立を失い、国民全員捕虜状態だったことすら、なかったかの如く扱われている。そして、自分らの手で超崇高なる日本国憲法を制定したのだ、勝ち取ったのだ、などと、意味不明の供述を繰り返しており、当局は余罪を追及……


これは、亡国状態であったことが認められない、負けたことが認められない、という深層心理も関係あるでしょう。


 しかし、「憲法おかしい派」も、これはこれで軽視してはいけないことです。もう六十年以上の歴史ができてしまっています。帝国憲法よりも長い歴史が。

ゆえに、改憲派・無効派は、特に問題があるとは思っていない日本国民や、或いは積極的な護憲派は、単に騙されてるだけだとか、或いは分からず屋だとか言って、切り捨ててはいけません。


じゃあいったいなぜこうなった?を考えないといけない。話はそこから、なんですが、この件は始めると大変だねえ。という訳で、今回は入り口の部分だけ書いてみました。

この辺の歴史的経緯なんかは、皆様もよく勉強してみて下さい。


次回は引き続き、リアリズム国防論と日本国憲法の関係をやります。左派批判が続いてしまって心苦しいので、右派の問題点を指摘しようと思います。


※ 参考書籍

愛国のパラドックス: 「右か左か」の時代は終わった

愛国のパラドックス: 「右か左か」の時代は終わった