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バブル拡大

経済学入門

 さて、今回はバブル経済の話にチャレンジ。よく聞く用語ですね、バブル。日本では1990年あたりの好景気がバブル経済と呼ばれています。アメリカでは2000年頃のITバブル、2005年頃のサブプライムバブルとか。現在のシェールガスも、過大評価によるバブルではないか、という見方をする人もいます。ヨーロッパでも、スペイン、イタリア、ギリシャなんかで不動産バブルがあって、いずれの国もそのバブルの崩壊が元で、まさに今、経済危機に陥っています。新興諸国でもまた、今まさにバブルが絶賛拡大進行中!というところ多数。中国、ブラジル、インド、トルコなど。お隣の韓国も不動産バブルっぽいですね。アメリカのサブプライムに近い感じ。かなりたちが悪そうです。日米が量的金融緩和をやめると、世界中でバブル崩壊が始まる!のでしょうか?

AIGに加入しよう!

 バブルが崩壊すると不良債権が大量に発生し、その不良債権を抱え込んだ銀行、証券会社、保険会社などが大ダメージを受けて、倒産したり、或いは仕方ないので公的資金、まあ税金ですな、注入したりして国家が救済します。アメリカだとAIG生命なんか、リーマンショックでボロボロ。これを救済しようってのが「オバマケア」になっちゃってまして、半ば国営状態。国民皆保険って建前でアメリカ全国民AIGに強制加入させようぜ!まさに全米が泣いた!TPPで日本のみんなもAIG国民健康保険なんかよりAIGだぜ!いやまあ、AIG限定ではなく、なんかしら民間保険会社への加入を義務づけようって話でしたが。確かに日本の健康保険制度や年金制度は、少子高齢化や長引く不景気によって、どうなってんだ!将来的に大丈夫なのか?って言われます。しかし、これをどう修正していくのか、という課題に対し「ドリルで全てぶっ壊せ!」ってどうなのよ。
他には証券会社なんかも、FRB不良債権を買い上げたりすることで、救済してもらったりとかあるようですね。世界経済を恐怖に陥れるバブルの崩壊、経済学の力でなんとかできないのか!?どうなっているのか?

市場の失敗!

現在の主流である「新古典派経済学」によりますと。バブルなど存在しない。それは市場の選択である。結果的に問題があったならば、それは「市場の失敗」である。つまり自己責任、なんですよね。或いは規制が悪い!構造改革が足りなかったんだ!なんて言う人もいたりするようです。とにかく経済学の問題ではない。自己責任!ということで、埒外。そんなことでいいのか……?この現在の主流派経済学、失業は存在しない。不況はない。ので、行政府は経済に絡むな、市場を歪めてはならない。金融以外「市場メカニズム」に任せるべし、ってことになっています。「市場メカニズム絶対主義」ですね。
 1980年頃の「サッチャーイズム」「レーガノミクス」から世界はそういうことになっていったので、バブルが頻発するようになりました。
 1987年のブラックマンデー、1997年のアジア通貨危機、2007年のサブプライムバブル崩壊。というわけで、次なるバブル崩壊は2017年の予定です。って柴山桂太先生が言ってました!(いや、言い切ってはいなかったです……スミマセン)

(前にも紹介しましたが)

静かなる大恐慌 (集英社新書)

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 学問的にはそういうもんだ、ということで仕方ないのでしょう。「新古典派経済学」とは、基本的には経済を社会科学ではなく、自然科学のように扱う、という学問のようです。しかし、国家や政府がその学問にそのまんま従ってどうすんだ!政治家や行政官の先生方は経済学部の学生じゃないんだから!ちゃんと「経世済民」してくれよ!
 ところがいつの時代においても、為政者、人々が意識するせざるにかかわらず、世の中は概ね誰かが考えた特定の経済思想、政治思想に支配されているのです。ってケインズ先生が言ってました!

今ここにある経済思想

 今まさに、世界のあちこちで、特定の経済思想、つまり「新古典派経済学」に基づいた「市場メカニズム」にまかせ、合理的に経済運営してみる、という壮大な社会実験が繰り広げられています。例えばお隣の韓国は、アジア通貨危機の時、完全にグローバル資本主義勢力に取り込まれてしまいました。「市場メカニズム原理主義の超優等生、最先進国、と言えるでしょう。ユーロの通貨統合は、コスモポリタニズム的思想から来ていますが、惨憺たる有様です。大失敗です。アメリカの超金融緩和は、元は新古典派経済学マネタリズム的思想です。サブプライムバブルの不良債権処理、要するにアホの尻ぬぐい、を兼ねているのですが、それなりに効果は上げているようです。しかし結局その緩和マネーがまた世界各地へと流れていき、新たなバブルを発生させてしまっています。量的緩和を絞ることで資金引き上げ(キャピタルフライト)が始まってしまえば、それらはまた世界各地で不良債券化してしまうのです。アメリカの量的金融緩和政策は、彼らが抱えた不良債権処理、を兼ねていますが、その結果として、世界中で不良債権を拡大再生産してしまっている、可能性があります。
 壮大なる「社会実験」と書きましたが、個々人に還元していけば、これは「人体実験」とも考えられるのではないでしょうか?